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分散投資とバランスファンド

資産運用や資産形成のために、株や投資信託などに資金を投資する場合に、リスクを回避する方法として分散投資をお勧めしています。今回のブログではこの分散投資の基本的な考え方とバランスファンドについてご説明します。




●分散投資の基本的な考え方  FPの分野では、投機と投資を分けて考えています。投機とは、儲かりそうな株や債券などに大金を投じて、大きな儲けを得ようとすることです。これは、うまく儲かる場合もありますが、大きな損を被ることも多いです。例えば、現在ソフトバンクグループ(9984)の株式をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、今年の3月時点では11000円近くの値を付けていた株価が、12月の直近では5500円ほどと半値になっています。また、かつてリーマンショックやコロナショックではすべての株価が大きく下落しました。

 このようなリスクをなるべく回避して、安全に資産を増やす方法が分散投資です。分散投資には、①時間分散、②投資対象分散、③銘柄分散、などがあります。それぞれについて、簡単に説明します。

時間分散・・・つみたてNISAやiDeCo、積立投信など積み立て投資がそうですが、毎月など定期的に、定額で、長期間にわたり購入していく手法です。これをドルコスト平均法と言って、価格が高い時は少ない口数を購入し、安い時は多い口数を購入することで、価格の変動をなるべく吸収して購入します。

投資対象分散・・・株式だけではなく、債券や不動産といった値動きの違う複数の金融商品に分散して投資する手法です。全ての金融商品はリスクとリターンが比例するので、リスクとリターンの大きい株式だけではなく、リターンは小さいけれどリスクも小さい債券(国債)などにも投資することで、全体のリスクを下げます。これをポートフォリオを組むと言います。あらかじめポートフォリオを組んで販売している金融商品(投資信託)にバランスファンドがありますので、後で紹介します。

銘柄分散・・・たくさんの銘柄の株式や債券に投資することで、個々の株価や債券の変動をなるべく吸収する手法です。例えば、投資信託(ファンド)で「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、米国の時価総額の大きい500社を選んで、それらの株式全体に投資することで、個々の株価の変動を吸収しています。ただし、リーマンショックのような相場全体(株価全体)が大きく下がるような場合には、リスク回避になりません。


●バランスファンドの紹介

 バランスファンドとは、前章でも説明しましたが、値動きの違う複数の金融商品を組み合わせて投資することで、リスクを下げている投資信託です。ただし、その分リターンも下がるのでご注意ください。

 つみたてNISAの選択銘柄のなかで、人気のある4つのバランスファンドを紹介します。他にも良いものがあるので探してみてください。

①「三菱UFJ国際ーつみたて8資産均等バランス」・・・国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内リート(不動産)、先進国リート、にそれぞれ12.5%ずつ投資をしています。

②「ニッセイ・インデックスバランスF 4資産均等型」・・・国内株式、国内債券、先進国株式、先進国債券、にそれぞれ25%ずつ投資をしています。

③「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」・・・全世界株式70%、投資適格債券30%に投資しています。

④「One-たわらノーロード バランス」・・・(堅実型)、(標準型)、(積極型)の3種類があり、それぞれの投資方針により8資産を細かく割り振って投資しています。

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