もしもの前に、家族でそっと考えておきたい相続やお金の話
- ファイナンシャルプランナー村川賢
- 14 時間前
- 読了時間: 4分
相続やお金の話は、どうしても「何かあった後」に考えるものだと思われがちです。
けれど実際には、元気な今だからこそ決められることがたくさんあります。
将来、判断力が落ちたら財産はどうなるのか。
介護や生活費の支払いは誰が管理するのか。
子どもに余計な負担をかけないだろうか。
こうした不安は、その時になってからでは本人の意思を反映させることが難しくなります。だからこそ、早めに「選択肢」を知っておくことが大切です。
1. 認知症への備えや相続をスムーズに進めるための主な制度
認知症になった際や相続での財産管理を考える際、代表的な制度として次の3つがあります。
・遺言 ・成年後見制度 ・家族信託
それぞれ役割や費用、自由度が異なります。
2.遺言
遺言は、亡くなった後の財産の分け方を決める制度です。
費用は、自筆証書遺言ならほぼかからず、公正証書遺言でも数万円から10万円台が一般的です。
継続的な費用はなく、手軽に始められるのが特徴です。費用をかけずに確実に遺言を遺したいなら、法務局で自筆証書遺言を保管する「自筆証書遺言保管制度」があります。
一方で、生前の財産管理や、認知症などで判断能力が低下した後の対応には使えません。
相続対策としては有効ですが、老後の備えとしては限界があります。
3. 成年後見制度(法定後見・任意後見)
成年後見制度には、判断能力が低下した後に裁判所が弁護士や司法書士などから後見人を選ぶ法定後見と、元気なうちに後見人を決めておく任意後見があります。
安全性は高い制度ですが、家庭裁判所の監督下で運用されるため自由度は低めです。
費用面では、申立て自体は数万円程度でも、後見人への報酬として月2〜6万円前後が長期間続くケースが多く、結果的に負担が大きくなりやすい点には注意が必要です。
また、原則として一度後見人が決まってしまうと、変更したくても途中で代えられません。
4.家族信託
家族信託は、親が元気なうちに財産の管理や使い方を家族で決めておく仕組みです。
初期費用として公正証書で契約書を作成したり、資産の名義変更などのために、司法書士などに払う50万〜100万円前後がかかります。
他の制度に比べると高く感じられるかもしれません。ただし、原則として月額の継続費用はかかりません。
裁判所の関与がなく、生活費や介護費、不動産管理などを家族の事情に合わせて柔軟に設計できる点が大きな特徴です。
5.自由度と費用で比べると見えてくる違い
整理すると、
・遺言:費用は安いが、できることは相続対策のみ
・成年後見制度:老後の備えとして、安全だが自由度が低く費用が積み上がりやすい
・家族信託:初期費用は必要だが、自由度が高く費用の見通しが立てやすい
6.家族信託を考えるときの現実的な進め方
家族信託は自由度が高い分、「どこまでやるか」を整理せずに進めると、必要以上に費用がかかってしまうこともあります。
そこで役立つのが、家族信託の検討段階をサポートするサービスです。
たとえば長島FP(https://nagashima-fsp.com/)から紹介を受けたファミトラ(https://www.famitra.jp/)は、いきなり家族信託ありきで話を進めるのではなく、
・家族構成や財産の整理
・遺言や後見制度との使い分け
・家族信託が本当に必要かどうかの見極め
といった部分から段階的に整理できます。
そのため、「思ったより費用がかかる」という事態を避けやすく、費用面でも安心して検討しやすいのが特徴です。
まとめ
相続をスムーズに進める方法は、1つではありません。
大切なのは、制度の違いと費用感を知ったうえで、自分たち家族に合った形を選ぶことです。
家族信託は、元気なうちにしか使えないという意味で、早く知るほど選択肢が広がる制度です。
まずは家族で話すきっかけをつくることから、始めてみてはいかがでしょうか。




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