個人向け国債に人気!
- ファイナンシャルプランナー村川賢
- 4月15日
- 読了時間: 4分
4月に入り米国のトランプ政権による全世界への高関税政策により、世界中の株価は大幅に下落しました。
日本でも日経平均株価が7日だけで3,000円近くも値を下げて、これは史上3番目の下げ幅となりました。
投信の基準価格も同様に一気に10%~30%下落し、その多くが含み損となって、「資産運用は怖い!」と心配になった人も多いのではないでしょうか。
一方で日銀の利上げにより国債の金利が高まり、個人向け国債が安全に資産を増やす手段として昨年から人気が高まっています。
今回のブログではこの個人向け国債について、その特徴や購入の仕方などを簡単に紹介します。 |

1.個人向け国債の種類と特徴
国債とは国が発行する債券のことで、個人向けに毎月発行しているものを「個人向け国債」と言います。
種類としては、固定金利で償還期限が3年の「固定3年債」、5年の「固定5年債」、半年ごとに金利を見直し償還期限が10年の「変動10年債」があります。
利払いは年2回で、現在(2025年4月7日~30日販売)のそれぞれの金利と償還日は、
「固定3年債」・・・0.78%(税引き前) 2028年5月15日
「固定5年債」・・・0.95%(税引き前) 2030年5月15日
「変動10年債」・・・0.93%(税引き前) 2035年5月15日
となっていて、各金融機関とも共通です。
税金は利払いに対して20.315%です。国として元本と最低金利0.05%を保証することになっています。
日銀が利上げする前はこの最低保証の金利0.05%でしたから大幅な金利アップと言えるでしょう。この金利は毎月見直され、先月の「固定5年債」の金利が1.03%と1%を越えたことも人気の要因です。
2.どのようにしたら買えるの?
1万円単位で、証券会社や銀行などの金融機関、郵便局などで購入が可能です。
SBI証券や楽天証券などに口座がある人は、インターネットで直接購入できるので便利です。
金融機関によっては国債購入のための口座を新たに開設する必要があります。口座を開設するのに原則手数料はかかりません(郵便局のみ口座開設手数料がかかる場合がある)。
1年を超えれば中途換金(一部解約または全解約)も可能ですが、元本から直前2回分の利払い×0.79685を差し引いた金額+経過利子の金額となります。
中途換金に手数料はかかりません。
3.キャンペーンを利用しよう
国債を購入する際には、キャンペーンを利用するのがお得です。
国債の金利はどこの金融機関で購入しても同じで、購入手数料もかかりませんが、金融機関によっては国債の購入金額と種類に応じた現金をもらえるところがあります。
つまり現金プレゼント・キャンペーンです。プレゼントの金額やその割合は実施している金融機関のキャンペーン期間と条件によって違いがあります。
どうせ同じ国債を購入するなら、キャンペーンを実施している金融機関を選ぶのがお得だと思います。

4.社債とくらべたらどっちが得なの?
社債とは会社が設備投資や事業を拡大するために、資金を調達する手段として発行する債権です。
個人向け社債は個人投資家などへ小口で購入できるように発行する債券です。証券会社で購入できますが、いつでも購入できるわけはなく、購入金額も100万円単位で個人向け国債と比べて大きくなります。また扱える証券会社は限られ、発行できる金額も決まっています。
個人向け国債と比べると以下のような特徴があります。
① 金利は償還まで変わらない固定金利で、0.5%~3%を超えるものなどかなり高いものがあります。
金利は発行する会社の信用度に応じて違いがあり、一般的に信用度が低い会社ほど金利が高くなります。会社が破産など債務不履行になった場合は、利息だけでなく元本も戻らないリスクがあるからです。
(例)ソフトバンクグループ株式会社第65回無担保社債(SBI証券からの抜粋)
償還期間:5年 利率:年3.00%~年3.65%(4/18決定)(税引き前)
申込単位:100万円 申込期間:4/21~5/1
発行額:6,000億円 利払日:5/2、11/2
② 償還期間は3年~20年以上など長いものがあり、原則満期まで解約はできません。
ただし、解約したい場合は証券会社などに時価で買取ってもらえる場合がありますが、元本を棄損するリスクがあります。
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