「金利のある世界」で覚えておきたい法則
- ファイナンシャルプランナー村川賢
- 2 日前
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長期金利の基準とされる10年もの国債金利はここ1年でおよそ1.0%上昇し、5月上旬現在で2.5%にまでになっています。
また短期金利の基準となる日銀の政策金利は、過去2年余りの間で-0.1%から0.75%へと上昇し、今年の暮れまでには1.0%に上がるだろうと予測されています。
このような金利の上昇により「金利のある世界」となり、私たちの暮らしにも大きく影響を及ぼしています。
今回のブログでは、この「金利のある世界」で覚えておきたい法則を解説します。

1. 住宅ローンの金利はどのようにして決まる?
●住宅ローンの固定金利は長期プライムレートから各金融機関で決めます。
長期プライムレートは10年もの国債利回りを基準金利としています。
つまり物価の上昇などにより10年もの国債金利が上昇すれば、それに伴い住宅ローンの固定金利も上昇することになります。
住宅ローンの固定金利には全期間固定型と固定金利期間選択型という2つのタイプがあり、後者は固定期間が終わったらそれ以後を変動にするか固定にするか選択できるタイプです。
ただし後で選択する金利は、そのときの金利が適用されます。
●住宅ローンの変動金利は短期プライムレートから1%前後の優遇金利を差し引いて各金融機関が決めます。
短期プライムレートは日銀の政策金利を基準金利としているので、日銀が政策金利を上げるとそれに伴い住宅ローンの変動金利も上がります。
住宅ローンを変動金利で借りる場合は、以下の3点のルールについて注意しましょう。
5年ルール:変動金利の金利見直しは年2回(4月、10月)ですが、返済額は5年間据え置かれます。
しかし金利が上がればその間に払う利息は増えるわけで、結果として元金の減り方が少なくなります。
そして5年後の返済額見直し時には、その時点の元金と金利から返済額を決定します。
125%ルール:変動金利の金利上昇幅が大きく、5年後の返済額見直しがそれまでの返済額と比べて125%を超えたら125%に据え置かれ、超えた分は翌月まで繰り延べされます。
翌月も同様に125%超えの部分が払いきれない場合は翌々月に繰り延べされて、最悪の場合では最終返済日に返済仕切れない元利金を一括請求されることになります。
変動金利から固定金利への借り換えルール:変動金利が上昇したら固定金利に借り換えようと考えていると大きな間違いになる可能性があります。
借り換えは同一の金融機関では比較的簡単ですが、別の金融機関で仮換える場合は容易ではありません。
つまり新規に住宅ローンを申し込むのと同様の審査と手数料がかかり、必ずしも借り換えできるとは限りません。
また、通常では固定金利の上昇は変動金利の上昇よりも早いため、変動金利が上昇したときには既に固定金利はさらに大きく上昇している可能性があります。
2.資産運用で良く使われる便利な法則
自分の資産を運用して増やしたいときに便利な法則があります。複利計算で何年で資産が2倍になるか、金利と期間の関係を示す72の法則と積立投資の時に使われる126の法則です。
●72の法則:資産が2倍になるまでの年利回り(%)と運用期間(年)の関係は 「年利回り×運用期間=72」 という式を使います。
もう少し正確には72ではなく69.3という数字を使いますが、目安として計算しやすい72が一般的です。
例1:10年で自分の資産を2倍にしたい場合、何%の年利回りの金融商品が必要?
72÷10年=7.2% となり、年利回り7.2%の金融商品が必要となります。
例2:3%の年利回りの金融商品があるとして、資産が2倍になるまでは何年かかる?
72÷3%=24年 となり、24年かかる計算です。
例3:サラ金から年利15%でお金を借りた場合に、借金が2倍に膨らむのは何年?
72÷15%=4.8年 となり、わずか5年足らずで借金はおよそ2倍に膨らみます。
また3倍になる場合の金利と期間の関係を知りたい場合は「115の法則」、4倍では「144の法則」を用います。
●126の法則:NISAなどで一定金額を毎月または毎年積み立てて、積立元本を2倍に増やす場合では、126の法則「年利回り×積立期間=126」を使います。
例1:年利回り7%の金融商品に毎年積み立てて、元本を2倍にしたい場合は何年かかる?
126÷7%=18年 となり、18年で元本が2倍になります。
例2:20年間積み立てて資産を300万円にする場合、毎月いくらずつ年利回り何%の金融商品に積立投資したら良い?
126÷20年=6.3%
300万円÷2=150万円(投資元本)
150万円÷240ヶ月=0.625万円
毎月6,250 円を年利回り6.3%の金融商品に積立投資すれば、20年後には300万円になります。
人気のあるインデックス投信の「全世界株式(オルカン)」や「米国株S&P500」などは、平均年利回りで7%を超えています。
その他にも比較的安全な高利回りの金融商品はたくさんあります。
まとめ
住宅ローンを借りるのに変動金利を選ぶ割合が約80%になるそうですが、みなさん今後のローン返済は大丈夫でしょうか。
「金利のある世界」では金利が上昇するのがあたりまえで、毎月の返済額が増えても十分返せるような余裕のある借入額にしましょう。
また「金利のある世界」は自分の資産を増やすのに有利な世界でもあります。個人向け国債なども1%以上の金利となり安全に資産を増やせます。
しかし資産を大きく増やすにはNISAの非課税枠を活用して、高金利の金融商品に積極的に投資することも大切です。


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