知っておきたい相続の基本(その1)

私が相続診断士の資格を取ってから3年半になりますが、相続についてのご相談を受けるにあたって、「相続の基本」についてもっと知っておくべきではないかと気が付きました。そこで、数回に分けて「知っておきたい相続の基本」について書いてみようと思います。


1.相続人と遺産分割について

亡くなった人(被相続人)の配偶者と子(第1順位)は、法定相続人として遺産の2分の1ずつをもらう権利があることはご存じだと思います。子が複数人いる場合は、複数人で平等に相続する権利があります。子がおらず親がいる場合には、配偶者が3分の2、親(第2順位)が3分の1の割合です。親も子もいない場合は配偶者が4分の3、兄弟(第3順位)が4分の1の割合で遺産をもらう権利があります。

しかし、配偶者も子もいないおひとり様の場合はどうなのか、配偶者も子もすでに亡くなって孫だけがいる場合はどうなのか等、実際は複雑です。

上記の例でいうと、おひとり様の場合の遺産は、親が存命の場合には親に全部、親が亡くなっていて兄弟がいれば兄弟に全部が相続されます。親も兄弟もいない場合は国に遺贈されます。

子が亡くなっているが孫がいる場合ですが、これは子の子(孫)は代襲相続人といって、被相続人の子と同じ権利があります。配偶者も子も亡くなっていて孫がいる場合では、その孫に子に相続されるべき遺産が相続されることになります。もし被相続人に親や兄弟がいても、親や兄弟には遺産相続の権利はありません。子の代襲相続人である孫が第1順位の相続人となるからです。

しかしながら、被相続人には遺言書があり、遺言書に遺産相続分の指定が書いてある場合には、遺言書の内容が法定相続分に優先します。さらに、遺言書があっても、相続人すべてが遺産分割協議において同意していれば、遺言書の内容よりも遺産分割協議書の内容(相続人全員の署名、押印、日付が必要)を優先します。


2.遺言書の内容よりも強い遺留分


それでは、被相続人が遺言書で、「自分の財産はすべてXX子(愛人)にあげる。」と書いてあったら有効でしょうか?答えはノーです。配偶者や子には法定相続分の2分の1の遺産をもらう権利があります。これを遺留分といいます。

遺留分は、遺言書の内容よりも優先されます。付け加えておくと、昨年の法改正により、権利者に遺留分を請求されたら、「遺留分侵害額請求権」といって、すべて金銭で支払わなければならなくなりました。

次に、親はすでに亡くなり、兄弟だけがいるおひとり様が遺言書に「自分の財産はすべてXX子(愛人)にあげる。」と書いてあったら有効でしょうか?答えはイエスです。兄弟姉妹には遺留分がないので、「遺留分侵害額請求権」がないのです。


3.終わりに


遺産相続分については、養子(普通養子、特別養子)や非嫡出子がいる場合、全血兄弟と半血兄弟がいる場合など、難しい場合もあるので相続診断士などに相談することをお勧めします。

今日のブログの内容は、分かり易いように表にまとめました。




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